宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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幻想回向プレビュー part 4

 こんばんわ。プレビューpart1以来のご無沙汰でした、WindFallです。早い物で今回でプレビューも4回目を迎えることとなり、紹介者も一巡して私に戻ってきました。皆さんももうご存知のとおり、このプレビューは私も含めた3人――Yife氏、ニュー速回線氏、WindFall――で順番に執筆しています。執筆者ごとにそれぞれカラーの異なった文章を楽しんでいただけたら幸いです。

さて、前置きはこのぐらいにして、さっそくプレビューに移る事にしましょう。
前回の予告どおり、今回のプレビューでは文々。新聞を擁する新聞記者、伝統の幻想ブン屋、射命丸文にスポットライトを当ててお送りいたします。

さっそく能力を見ていきましょう。クリーチャーとしての彼女はこの上ないほど貧弱です。飛行こそ持っているものの、戦闘時の頭数として数える事は出来ないでしょう。しかしながら、嘆く事はありません。新聞記者の本領は戦いに在らず。彼女もまた、直接の戦いとは違う、強力な能力を持っているのです。
それは、スペルカード呪文を打ち消し、さらにそれを自分の物として一度だけ使用できるという、非常に強力な能力です。多目のマナ、さらにタップも必要としますが、その能力の有用さは計り知れません。
彼女の特性を考えてみます。まず、カウンターの能力とはいえ、その能力が実際に火(?)を噴くことは少ないでしょう。なぜなら、残念な事に彼女の存在は事前に相手に知られてしまっているからです。しかし、その事は逆に相手への威圧にもなります。彼女がアンタップしている時(そしてあなたのマナが潤沢な時)、無防備にスペルカード呪文をプレイできるプレイヤーはまずいないでしょう。相手の強力なスペルカードを、その手札に縛り付ける事ができるのです。もちろん、それだけでは幾らでも対処されてしまいますが、あなたの方もなにも文だけが戦っているわけではありません。part1で紹介した<<楽園の最高裁判長、四季映姫・ヤマザナドゥ>>や通常のカウンター呪文等と組み合わせれば、あなたの守りはまさに鉄壁となる事でしょう。
さらにトリッキーな使い方もあります。自分のスペルカード呪文が相手に打ち消されそうになったとき、自分で文の能力を起動し、打ち消してしまうのです。結局打ち消されるじゃないかって? いえいえ、文の能力でもう一度呪文を使う事が出来ますから、実質相手のカウンターを打ち消したのと同じ効果になります……文が倒されなければ。まあ、即座に文が倒される事はそうそうないでしょうから、あまり心配は要らないでしょう。多分。


さて、ここまで文の能力を解説してきましたが……不満そうな声がちらほらと聞こえますね。なんでしょう。
え? 文はこんなに貧弱じゃない? 新聞記者であるだけじゃなく、強力な力を持つ天狗でもある筈だって?
確かにそのとおりです。人も人以外も得てして多面性を持つ物。射命丸文という少女を表現するには、一枚のカードではとても足りないのです。それを解決するため、私たちは――第1弾をプレイしてくださった方ならすでにご存知のはずの――とてもシンプルな解決方法をとることにしました

そう、文を表現するカードは1枚ではありません。キャラクター能力(詳しくはこちらを参照してください)を応用する事により、一人のキャラクターを幾枚ものカードで表せます。それにより、文のような多面性を持つ少女も余すところ無く表現する事が出来るのです。キャラクター能力の応用方法はそれだけではありませんが……今はこのぐらいにしておきましょう。今後のプレビューをお楽しみに。


さて、天狗としての文の能力を見てみましょう。まず目を惹くのは、ずらりと並んだキーワード能力の数々です。飛行、瞬速、速攻、先制攻撃。どれもが彼女の特性である「速度」をこれでもかというほど表しています。さらに、手札を1枚捨てることで即座に手札に撤退する能力まで備えており、除去に対する耐性も抜群です。能力が盛りだくさんな分単純なサイズには少し問題がありますが、彼女の速さを妨げるほどではありません。彼女はまさに、その速度を持って幻想郷に君臨する「幻想郷最速」なのです。

彼女の使い方は多様です。たとえば、赤を織り交ぜたパーミッションデッキのフィニッシャー。パワーは少々控えめとはいえ、7回攻撃すれば対戦相手のライフはなくなります。瞬速で隙を作りにくく、除去に耐性のある彼女を採用するのに問題はないでしょう。たとえば、赤単デッキの中型クリーチャー枠。飛行と速攻の組み合わせは相手にとどめを刺す際に非常に有効ですし、普通に出して殴っているだけでも火力でのとどめのサポートをしてくれます。後者の際には、クリーチャー戦闘で有利になる先制攻撃が大きな助けとなってくれるでしょう。それ以外にも、彼女をうまく使う方法は多々あるはずです。


さて、これまで単純にクリーチャーとしての文を紹介してきましたが、文の関連するカードはそれだけではありません。そう、彼女の持つ多彩なスペルカードが、文の能力に彩りを添えてくれます。今回は、その中でももっとも派手な1枚を紹介しましょう。

さあ、見てみてください


どうでしょう? これが彼女の切り札です。力持つ天狗らしい、豪快な一枚だと思いませんか? しかも、ただ大胆なだけではなく、狡猾な一面――瞬速――をも持ち合わせているのです。

これをどう使うかはあなた次第ですが、文とのコンビネーションがこのカードをさらに強力にすることは確かです。たとえば、赤い文が出ている時、相手のターン終了時にこのカードをプレイし、次のターンで文をプレイしてみればどうでしょう。無人の荒野を最速の少女が駆け抜けていくさまは、なんだか絵になりますし……なにより、非常に強力です。


知的にして最速の少女。彼女とそのスペルカードがあなたの手に届くまで、もう少しだけ待っていてください。


さて、次回のプレビューでは、最も古い力を振るう少女を、上司ではないですが偉い(と私が思っている)人ことYifeさんが紹介する予定です。
それでは、またお会いしましょう。よい萃符伝ライフを。