宇佐見会

同人サークル「宇佐見会」はカードゲームの製作を中心に、グッズ製作や各種イベントの企画を行っている団体です。
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製作/企画:対戦カードゲーム「幻想萃符伝」 | ゲーム交流会「上方東方祭」
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俺たちのライフスプリングインフィニティはこれからだ!

タイトルはホッテントリメーカでつくりました。

輝夜の神宝シリーズを「ジレンマ」って切り口から解説してるわけだけど、なんだかもぞもぞしておさまりが悪い。なんでかなーと考えてみたら、輝夜の話がさっぱり出てこないからだ。
こりゃいかんとあわてて資料を掘り出してみると、フレーバーテキストに採用されなかった駄文がいくつか見つかった。そういえば、神宝シリーズは――当初の予定では――知的でかっちょいい、エスプリの効いたフレーバーが追加されるはずだったのだ。結局フレーバーを入れるスペースがなくて、ぜんぶボツになっちゃったわけ。
今日の背景設定は、そのなかからひとつ選んでごまかす紹介することにする。ほかのはまた気が向いたら。

随喜信仰、No54、神宝「ライフスプリングインフィニティ」/Divine Treasure ''Life Spring Infinity''
Divine Treasure Life Spring Infinity.full


こいつは当初のイメージとしては、手札と場の境界線上に配置されてて、プレイヤーがクリーチャー呪文をプレイするたび、上空を通過する生命の息吹が泉に影響して新しい生命を生み出す、ってなイメージだった。天使が魂を運んでくるみたいなもんさね。ツバメの子安貝は安産のお守りらしいんで、んじゃ出てくるのは人間トークンでいいかな。ぽこぽこ産まれてくるのも妖怪からみた人間のイメージに合致してる。
そんで、そこまで考えてから書いたフレーバーがこれ。

「零は一を、一は二を、二は三を産む。そして、三は零になる」「4進数ですか?」「あなたたちの話よ」 ――削除されたフレーバー

いまから見直すと恥ずかしいね。ニュアンスが伝わりにくいし、第一だれとだれの会話なのかがよくわからない(永琳と鈴仙の会話なんだけど)。
四進数という発想はいかにも優等生的でまじめな鈴仙らしいけど、これはむしろ道教、タオイズムの話。道(0)が1を産み、1が2を産み、2が3を産んで世界が出来上がったという素晴らしく抽象的な創造神話のことだ。
ここで永琳が「あなたたちの話」と言っているのは、生物が次々と産まれ、死んでいく様子のことで、もちろん蓬莱人となった自分や輝夜との対比になっている。

ところで、成長を捨てて永遠の少女であることを選んだ輝夜が、母性の象徴である安産祈願を求めるなんて、なかなかの皮肉だと思わない?